□カウンセリング事例9 魂のサクソフォン 前篇



こんにちは。

カウンセラーの中越です。


今回は久しぶりの

カウンセリング事例です。



どういうふうに人が変わっていき、

生き方、働き方が変わるのか?


どうやって本当に好きなこと、

やりたいことが見つかるのか?



それが本当によくわかる事例です。



毎度のことなのですが、

僕の事例紹介はとても長いです。



時間のある時にでも、

ゆっくり読んでくださいね。



というわけで今回は、

「魂のサクソフォン 前篇」です。



□可能性をつぶさない!!




今回、紹介させてもらうのは、

33歳の男性Oさんです。



Oさんから初めてのメールは、

下記のようなものでした。



なお、事例紹介の中では、
個人情報保護のために、
多少、手を加えてあります。



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中越様
突然のメールを失礼いたします。私はOと申します。


私は大学生のころから
「自分はどういう職業につけば良いのか」という疑問を常に抱き続け、
それを見つけることができず(努力をせず)、
今はサラリーマンをしています。

でも、自分の性格に向いておらず、向上心が湧かないため、
会社からはお荷物のように扱われています。


これまでに大学の就職課、公的機関、さらに人材紹介会社などで
自己分析をしてきましたが、私に向いている仕事、
前向きな気持ちで取り組める仕事がわかりません。


何が良いのかわからない、
何をすればよいのかわからないと思い続け、

「結局もう手遅れなんだ、
今の仕事で頑張れないと、他の仕事に就いても、
同じことの繰り返しなんだ」

と自信のないまま今の仕事を
ダラダラ続けてしまうという悪循環に陥っています。


何らかの方法でカウンセリングを受けるなどして、
自分の人生に道筋をつけたいと思います。

厚かましいとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。


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このメールを読ませていただくと、

相当に深刻な相談に感じます。


学生のころからの悩みですから、

10年以上の悩みです。



また、自分を責めてしまう気持ち、

良い方向へ向かう希望が持てない気持ち、

それがとても伝わってきます。



しかも、かなり遠方の相談者のため、

初回の僕との日程調整が、

うまくいかなかったのですが、

後日、こんな返信が来ました。


「先日はせっかく日程を調整して下さるというのに、
 無下に断ってしまいました。

 後から私もその他大勢の人たちのように、
 変わることから逃げているだけなんだと思い、
 情けなくなりました。」



自分を責める気持ちがかなり強く、

やはり深刻な相談に感じます。



ですが、別の見方をすると、

「逃げている自分を認められる強さ」、

「自分から変わろうとする意志」、

そういう強さも同時に感じました。




実際お会いするまでのメールでは、

「どこの会社のお荷物になる」という表現が、

何度かありました。



でも、実際お会いしたOさんの第一印象は、

線は細いけれども、まじめで誠実な感じ。


どこの会社でもお荷物になるような印象は、

僕は全然感じませんでした。




カウンセリングが始まると、

就職してからいままでの経緯を、

お話ししていただけました。



「大学卒業のとき、就職氷河期で、

 あまりいい会社に就職できずに、

 今の業界に入ったんです。


 でも、大卒のやる仕事ではありません。


 面接のときにやる気があるといえば、

 誰でも受かってしまう会社です。


 だから、働き始めても、

 辞めていく人がものすごく多いです。


 その会社ではいつも罵倒されていて、

 君は仕事をなめているだとか、

 行き当たりばったりの人生だとか、

 そんな気持ちでこの仕事をしてほしくないと、

 いつも相当にきつくいわれました。


 本当に苦しくて辛くて、

 その会社を辞めることにしたのですが、

 結局、同じ業界の今の会社に就職しました。


 でも、今の会社でも同じで、

 会社のお荷物のように扱われて、

 この仕事に向いていないと、

 いつも罵倒されてます。」



ここでは、

はっきりと苦悶の表情が見える程、

本当に苦しそうに話します。


今まで10年もの間、

職場で罵倒されてきたのですから、

当然の苦悩だと思います。



また、その業界の特徴として、

かなり荒っぽい人が多いようです。


これは上司などからの指導とはいえ、

罵倒する言葉を浴びせ続けることからも、

よくわかります。




「ものすごくスピードが求められるのですが、

 僕自身はテキパキ、パッパと

 物事をこなすタイプではないんですよ。


 どちらかといえば、

 ゆっくり考えながらやるタイプなんです。


 それが今の業界には、

 合っていないみたいなんです。」



僕の第一印象で、Oさんは決して、

無能な感じはありませんでした。



ただ、荒っぽい人が多いその業界と、

Oさんのゆっくり丁寧な感じとが、

合わなかったのでしょう。



すくなくとも、Oさん自身が、

能力がないと自分を責めずに、

自分に合わないと表現することは、

冷静な判断だと感じます。




一通り今までの状況や、

辛かった話などをお話しいただき、


「今までと同じ業界はもう嫌だ」


ということがよくわかりました。



「今まで転職をしようと思って、

 資格の勉強をしたりしたのですが、

 どれも一貫性がなく長続きしなくて…。


 今までと同じ転職ではダメなのは、

 わかるんですけど…。


 でも、どんなことならうまくいくのか、

 どんなことをやりたいのかわからなくて…。



 好きな事とか昔興味があったこととか、

 そういうのはあるのはあるんですけど、

 それが仕事になるとは思えないんです。



 子供のころは自然科学が好きで、

 実は高校の時までは、

 自然科学の研究者になりたかったんです。


 職業適性検査とか受けても、

 研究者に向いてると出ることは、

 多かったんです。


 でも、理系の大学に入れなくて、

 研究者はあきらめたんですよ。



 それでも、大人になってから、

 気象予報士の勉強をしたりとか、

 台風や地震のニュースは

 食い入るように見ていたりとか…。


 やっぱりそういうのは、

 いまでも好きなんですよね。



 でも、それが仕事になるかというと、

 やっぱり無理かなと思うんです。」




ここまで話を聴いてみると、

気象予報士をはじめ資格の勉強をしたり、

行動力のある一面も見えてきます。


また、かなりの遠方に住んでいるのに、

僕のところまで相談に来るというのも、

相当は行動力だと感じていました。



そのことをそれとなく伝えてみると、

また違った話が聞けました。




「そうなんですね。

 仕事ではテキパキしてないですが、

 プライベートはそうでもないんですよ。


 それは友人などにもいわれます。


 趣味でサックスをやっているんですが、

 それについてはすごく行動力があるというか、

 本当にはまっているんですよ。


 自分はすごく下手で、

 どうにも不器用というか、

 本当に全然うまくないんですよ。


 同じくらいの期間やってる人と比べても、

 全然、上達しないんですね。



 でもね、下手なんですけどね、

 演奏会とかあるときは、

 僕は本当に魂を込めて吹くんです。


 本当にプロになったつもりになって、

 本当に魂を込めて吹くんです。


 全然、下手なんですけど、

 絶対に魂を込めて吹くんですよ。



 プロの人に会った時も、

 そういう気持ちは大事だって、

 言われたことがあるんです。」




このあたりの話になると、

目つき、顔つきが変わったというか、

たしかな熱量を感じました。



最初は「線は細いけどもまじめ」

という第一印象だったのが、

このときは「力強い」印象でした。



Oさんにとって、

サックスがどういう存在であるか、

それが少し分かった瞬間でした。




ただ、とはいえ、

カウンセリングは、

そんなに簡単に進みません。



「サックスはすごく好きで、

 のめりこんでいますし、

 サックスをすることだけが、

 今は自分の支えになってます。


 今の仕事が本当にしんどくても、

 何とか生きているのは、

 サックスがあるからなんです。


 でも、サックスでプロになろうとか、

 これで食べていこうというのは、

 全然考えられないんですよ。」




これが初回なので、僕も、


「さすがにそんなに、

 最初からすんなり進まないか」


と思いながらも、

見えてきた部分もあります。



・自然科学は今でも好きだということ。

・サックスが自分の支えになっていること。



この部分については間違いないようだと、

Oさんと一緒に振り返ります。



仕事にするイメージは持てないものの、

自然科学については昔、あこがれたし、

大人になっても勉強していた。





また今の仕事が非常に苦痛で、

もう精神的に限界であること。


かといって、

すぐに辞めるというのは、

現実的ではないこと。


今、仕事を辞めてしまうと、

車、サックスのレッスン、婚活など、

失うものがたくさんあること。



いまのOさんが、

無理なくできることとしては、


「台風や地震のニュースを

 食い入るように見る」


という部分を活用すること。



自然科学についていは、

難しい試験勉強ではなく、

日常的に興味を持てる部分は、

高い集中力を発揮しています。



そこで、まずは楽しんで学べるように、

Oさんと相談をしてみた結果、


「写真の多い自然科学の雑誌を見る」


ということを、

やってみることになりました。




また、精神的な辛さを緩和するため、

「サックスが自分の支えになっている」、

という部分を活用したいところです。



今の仕事の状況では、

見るからに限界を感じます。



ですが、この時点で、

すぐに辞めるという選択肢は、

現実的ではありませんでした。




そこで、Oさんと相談して、

「一日に少しの時間でいいから、

 サックスに触れる時間を持つ」

ということになりました。



初回の相談内容から、

辛い精神状態を緩和するため、

サックスが役立つ可能性があるからです。




ただ、

正直なところ、この時点では、


「自然科学の道に進むのか、

 サックスの道に進むのか?


 それとも、まったく別の、

 他の分野に進んでいくのか?」


僕にも全くわからない状態です。



ですが、どの可能性の芽も、

この時点ではつぶしたくありません。



とりあえず、

いまのOさんの活用できる要素の中から、

日常のポジティブな要素を増やしていく。



この時点ではそれしかできません。




後日、Oさんから、

何度かメールが届きます。


一通目のメールでは、

簡単なカウンセリングのお礼と、

早速、帰りに自然科学の本を買ったこと。


専門の雑誌は難しそうだったので、

やめておいたと書いてありました。



そして、二通目のメールは、

下記のようなものでした。


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中越様
メールありがとうございます。

さて、一昨日カウンセリングいただいて、
両親とも話をして、新しくスタートを切ろうとしたのですが、
先週の仕事のトラブルを引きずって、さらに昨日出社してすぐ、
お客さんからものすごい言われ方をされて、気持ちの糸が切れてしまいました。

幸いにも職場に話をしやすい所長代理がいらしたので、
別室で面談してもらいました。
ただ、そこでは感情を抑えることができませんでした。

自分の性格上、合わない仕事を我慢して続けて、
これまでに合わないから辞めろと言われても、
合う仕事を見つける術がなかったので、仕方なく続けてきたけどもう限界・・・。

その所長代理には隠し事なしにしようと思っていたので、
今退職を念頭に置いていることも話しました。

私は勝手に限界以前でブレーキをかける習性がありましたが、
今回の件については精神的に危ないところまで来ているのかなと心配です。

それでもカウンセリングのペースは守っていこうと思いますので、
よろしくお願いします。

気象の本、書いてあることは難しいです(苦笑)
高校の教科書レベルはありそうです。
それでも苦痛を感じず読んじゃうんですけどね。


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やはり、今の仕事は、

精神的にギリギリだったようです。


ここで大事なのは、

話しやすい上司がいたこと。


そしてちゃんとOさん自身が、

その上司に相談したことです。



次回にも出てくるのですが、

どうもOさんは「誰かに相談する力」を、

持っている様子でした。



ただ、その上司に相談して、

少し職場環境は改善されたものの、

根本的には変わらないようです。




そして、2回目のカウンセリングまでに、

自然科学や気象の本は楽しめたこと、

サックスを吹いていると心が休まること。



打ち込めることがあるのは、

いいことだと思える。


でも、一方で、

これは逃げているのではないかと、

不安になる部分もあること。



そういうメールをもらいました。




そして、次回、

2回目のカウンセリングでは、

また意外な展開になります。




今回はかなり長くなったので、

ここまで。


来週を楽しみにしていてください!!




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■ 編集後記


今週の3Goods


・めっちゃ長いコラム書いたッた(笑)

・だんだん体調がよくなってきた。

・少しは運動をしたい気分になった。



今回のコラムは、

とにかく長かった…。


これでも半分くらいに削ってる。

本気で書くとどうなることやら…。


これだけ長くなると、

タイピングだけでも疲れますね。


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