天職を見つけるための心理学
『満員電車の天職心理学』
※このコラムは過去のメルマガの内容を加筆、編集したものです。
朝のラッシュの満員電車ってすごいですね。
みんなが普通に乗ってる満員電車。
でも満員電車に乗ると、
気分が悪くなる人がいます。
この満員電車で気分が悪くなることと、
会社が自分にあわなくて、辞めてしまうこと。
いっけん関係なさそうな、
この二つのこと。
実は非常に大きな関係があります。
いったいなぜ会社を辞めるのか?
会社を辞めるということは、どういうことなのか?
会社がつらくて辞めた人に、ぜひ読んでもらいたい。
今日は『満員電車の心理学』です。
■満員電車にねずみが乗ると…?
こないだテレビのお笑い番組で、
オーストラリアの男性と、日本人の女性の、
国際結婚の番組をやっていました。
その番組の中で、日本人の奥さんが、
「日本に来てすぐのころ、
うちの主人は地下鉄に乗ると気分が悪くなって、
一駅乗っては降りて休憩して、全部の駅で降りるから、
いつまでたっても目的地に着かなかいんですよ〜」
というのです。
司会の芸人さんが
「ご主人、
オーストラリアの大自然で育ったから、
満員電車がダメなんや!」
するとオーストラリア人のご主人さんが、
「今は慣れたけど、
あんなにぎゅうぎゅう詰めの電車に乗って、
なんともないほうが変だよ」
今、僕は自宅で仕事をしているので、
それほど満員電車に乗ることはありません。
それでもたま〜に、一年に一回や二回、
ものすごい満員電車に乗ることがあります。
そういう時、やっぱり長時間だと、
気分が悪くなってしまうことがあります。
学生のころ、会社勤めをしてたころ、、
毎日、普通に乗ってた満員電車。
でも今では、
少し長い時間乗ってるだけで、
気分が悪くなるときがある。
こんなのに毎日乗ってる人は、
それだけでたいしたもんだな、
と思ったりもします。
パニック障害など、
電車に乗れない症状の心の病がありますが、
それって病気なんかでなく、
むしろそれが普通なのかもしれません。
というのもイギリスの動物学者、
カルフーンという人の実験があるのです。
ねずみを狭い入れ物にたくさん入れて、
強烈なストレスのかかる密集状態で、
3世代にわたって飼育するという実験。
すると
「性行動の異常」
・メス、オスの区別ができない同性愛
・未成熟のメスを犯したがる、オスの出現
・インポになるものや、変態の現われ
「メス、母親の異常」
・自分の子供を、保育・保護できない、メスが増えた
・保育・保護されなかった子ねずみは、ほかのねずみに踏み殺された
・妊娠する割合が減り、流産率が高くなった
ほかにも、
オスから離れて暮らすメス(シングルマザー)、
社会から離れる(ひきこもり)などがあるとのこと。
これは生き物に『適正生息密度』という、
どのぐらいのスペースに、
どのぐらいの数の個体がいるのが、
生物界として適正かということがあるからです。
人間は、ねずみではありません。
でも、この実験のことを聞いて、
最初に僕が感じたのは、
このねずみたちの異常行動は、
まさに今の日本の社会そのものだということ。
子供への虐待やいじめ、
出生率の低下、
小さな子供への性犯罪。
強いものが、
弱いものを搾取する。
実験の中のねずみと、
やっていることは変わらない。
僕がまだ学生だったころ、
満員電車の中であるおじさんが、
中学生ぐらいの子供に対して、
「お前オレの足踏んだやろ!あやまらんかい!」
と怒鳴り散らしているのを見ました。
このおじさん、チンピラなんかでなく、
スーツを着た、一見、普通のおじさん。
いきなり中学生を、
怒鳴り散らすような人には、
見えませんでした。
もしかしたら、
満員電車のストレスだけでなく、
会社や家庭で、なにか強烈なストレスが、
かかっていたのかもしれません。
このおじさんは、
自分より弱いものに対して、
ストレス発散のために、
攻撃してしまったのかもしれない。
このおじさんのやったことは悪い。
でも改善しないといけないのは、
その背後にある、
強烈なストレス環境なのかもしれない。
別に満員電車のせいで、
今の世の中が、
悪くなったと言いたいのではありません。
でも、強烈なストレスがかかったとき、
人間というのは、いや動物というのは、
自分より弱いものに対して、
ものすごく攻撃的になってしまいます。
どんな人でも、
自分の心に余裕がないときは、
人の気持ちを考えることができなくなる。
それでも、たいていの場合、
人間というのは強烈なストレスがかかって、
他人を攻撃したくなっても、
その場で急に、殴りかかったり、怒鳴ったりしない。
グッとこらえて、我慢します。
満員電車で前の人のかばんや傘が、
死ぬほどうっとうしくっても、
グッと我慢するのです。
そうやって自分に余裕がないときでも、
なんとか我慢しようとがんばるのです。
それこそが、人間性なのだと思います
カルフーンの実験で、
異常行動を起こさないねずみは、
他のねずみを攻撃して、
ストレスを発散しています。
異常行動を起こすのは、
他のねずみから攻撃される、
弱いねずみばっかり。
でも人間はねずみじゃない。
だから自分より弱いものを、
いじめたくなっても我慢する。
それが、人間性だから。
さて、仕事が辛くて、会社を辞める人。
強烈なストレス環境の会社って、
今の日本にはたくさんあります。
そういう会社は、やっぱり離職率が高い。
そういう会社で生き残るのは、
僕が知っている限り、
仲間の同僚を蹴落として、自分が利益を奪ったり、
自分の後輩や部下を、怒鳴り、いじめる攻撃的な人。
口先だけでお客さん言いくるめることも、
営業なんかでは多いかもしれません。
こういう人は、うまくストレスを、
発散できているのかもしれない。
それは、ある意味、
環境への適応といえるのかもしれない。
でも僕は、そういう人を、
会社員としては正しいかもしれないけど、
一人の人間として、尊敬することは出来ない。
会社を辞めたあなた、
どういう事情かわからないけども、
きっと強烈なストレスがかかっていたのでしょう。
つらくて我慢できないことが、
いろいろとあったのでしょう。
あなただって、ときには誰かに、
八つ当たりすることも、あったかもしれない。
それでも他人を攻撃せずに、
なんとか自分自身で受け止めようと、
がんばったのでしょう。
もしそうなら、誰がなんと言おうと、
あなたのやったことは正しいことです。
つらいことを何とか我慢しようがんばった結果、
どうしても辞めることになったのなら、
それは決して悪いことではありません。
自分より弱い何かを傷つけて、
その会社、環境に適応するより、
ずっといいことだと僕は思います。
会社を辞めたらキャリアに傷がつくとか、
忍耐が足りないとか、適応能力が低いとか、
いろんなことを言われるかもしれない。
でももし、他人を攻撃してしまうほど、
強烈なストレスの環境なら、
そんなものは適応せずに、
その環境から離れようとするほうが、
人間として、まともなのではないでしょうか?
いや、世の中、何がまともで何が正しいかなんて、
僕なんかが、判断していいことではないのかもしれません。
だって、みんな何かしら事情があるのだから。
弱いものを搾取する強い人にも、
そうせざるを得ない事情があるのかもしれない。
家族や子供など、誰か守るべき人がいるのかもしれない。
大事なのは、何が正しいのかでなく、
自分がその環境にいたいと感じるかどうか?
たったそれだけのことなのかもしれません。
もしあなたが、
どうしてもその会社にいたくないと感じてやめたのなら、
キャリアや収入だけで考えれば、
損なところもあるかもしれません。
でもきっと、長い人生で考えれば、
間違った選択ではないのでしょう。
ねずみの異常行動を見て僕はそう思うのです。
さて、あなたはどんなねずみなのでしょうか?
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今回のポイント
★人間はストレスがかかると弱いものをいじめたくなる
★誰かをいじめてまでその環境に適応する必要があるのでしょうか?
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