好きを仕事にする11のやる気管理術(8)
やる気は運命か自由か?
僕たちは自分の運命から、
自由になれるのか?
強い精神力や努力は、
才能や生まれ育ちなどを、
覆すことができるのか?
運命論と自由意志論。
これに答えを持つことは、
やる気を保つために、
とても大きな影響を与えます。
これについて深く考えた、
僕なりの答えです。
今回ははっきり言って、
ちょっと重い内容です。
人によっては、
反感を買うかもしれません。
続きが気になる方だけ、
読んでくださいね。
□僕たちは運命から自由なのか?
この世の中は、
何とも不公平で不条理です。
才能のある人と、才能のない人。
生まれつきのお金持ちと、貧乏人。
美形もいれば、ブサイクもいる。
生まれつき、
持つ者と、持たざる者。
努力で何とかできるほど、
運命は簡単ではない。
そもそも、
努力できるのだって、
一つの才能なんだから。
こういう考え方を、
「運命論」(決定論)といいます。
生まれ持った才能や、
育てられた環境は、
人生に大きく影響する。
これも一つの真実です。
ですが、
「人間の人生なんて、
全ては運命で決まっている…。」
そう考えることは、
人から生きる気力を奪います。
つまり、
やる気を失ってしまうのです。
「どれだけがんばったって、
生まれや育ちが悪ければ、
なんの意味もないことだ…」
そう考えると人間は、
気力も向上心も失ってしまい、
より悪循環に落ちていく。
過度な運命論では、
人はやるべきことすら、
やらなくなってしまう。
だから、もっと、
前向きに考えたほうがいい。
才能や育てられ方が悪くとも、
努力で道を切り開く人もいる。
実際、そういう人たちは、
いくらだっている。
だから、
運命なんて関係ない。
人生は、強い精神力と努力で、
いくらでも切り開けるのだ。
こういうのが、
「自由意志論」(非決定論)です。
いまの世の中では、
圧倒的に自由意志論が多いです。
本屋さんに行けば、
ポジティブ思考の本が、
山ほどあります。
たしかに、
「がんばって努力すれば、
いくらだって、
人生は切り開いていける」
そう考えることは、
人に気力を与えます。
生きていく元気が出ます。
ですが、
「自由意志論にも、
大きな問題がある」、
と僕は思います。
なぜなら、
どうしても努力できない時、
努力しても結果が出ない時。
僕たちには、長い人生、
そんな時も必ずあるからです。
「運命なんて関係ない。
人生は、強い精神力と努力で、
いくらでも切り開けるのだ。」
それはとても美しく、
力強い言葉です。
でも、
それは裏を返すと、
「うまくいっていないのは、
まだ努力が足りていないからだ!
もっと気持ちを強く持て!!」
ということになります。
これは、
突き詰めてしまうと、
「仕事がうまくいかないのは、
努力が足りてない」
「お前が結婚できないのは、
努力が足りてない」
「幸せをつかめていないのは、
努力が足りてない」
極論をいえば、
「結局、全ては、
努力と精神が足りてない、
お前が悪いのだ!!」
となるのです。
これは簡単に、
人を追い込みます。
確実にやる気を奪います。
特に、
悩み落ち込んでいるとき、
さらに人を追い込んでしまう。
「自分の人生を、
自分の力で切り開く」
それはとても美しいけど、
裏を返してしまうと、
「うまくいかないのなら、
もっと努力をしろ」
となってしまう。
努力と強い精神があれば、
大抵の問題は乗り越えられる。
確かに、そうかもしれません。
でも、人間というのは、
誰もがそんなに、
強い生き物でしょうか?
生きていれば時として、
努力できないこともある。
強い意志を持てないことも、
誰にだってある。
それが等身大の、
人間の姿だと思います。
思い通り行かないことを、
運命と才能のせいにする。
それは、
自分自身を守るための、
自然な心の働きかもしれない。
だから、
努力できない自分を、
責める必要はありません。
かといって、やはり、
過度な運命論になっては、
気力や向上心もなくなります。
結局、
運命論は人を無気力にし、
自由意志論は人を追い込む。
運命論も自由意志論も、
どちらも問題があるのです。
どちらもやる気をなくす原因になる。
では、いったい、
どうすればいいのでしょう?
それへの僕の答えは、
「結果」を期待しないことです。
「人生なんて、運と才能」
「努力すれば、うまくいく」
これはどちらの言葉も、
最終的に結果論になります。
「自分の人生、
どうすればうまくいくのか?」
それは人それぞれに違い、
絶対的な答えは出ません。
成功するかどうかなんて、
結局は結果論なのです。
でも、
「自分の人生、
どうすればうまくいくのか?」。
この問をやめたとき、
違う世界が見えてきます。
「自分の人生、
どうすればうまくいくのか?」
まずはこの問いをやめる。
そして、
「自分の人生、
どうすれば満足できるか?」、
と問いかけるようにする。
そうすると自然と、
一つの答えが出てきます。
それは、
「やるべきことはやったから、
あとは結果がどうなっても、
自分は満足できるだろう」
という境地です。
「結果はどうあれ、
やるべきことはやった」
そう思えるようになった時、
運命論も自由意志論も越えて、
満足できる生き方になる。
「人事を尽くして天命を待つ」
人はやるべきことをやったなら、
あとは結果にこだわらなくなり、
満足できるのです。
こういう考え方が出来ると、
無理なくやる気を保つことができます。
「自分の人生、
どうすればうまくいくのか?」
それは運命論でも自由意志論でも、
永遠に答えは出ない。
でも、
「自分が満足できる生き方」は、
自分の意志で決められるのですね。
成功という結果に固執していると、
どうしても心がモヤモヤして、
吹っ切れて前に進めなくなるもの。
それならば、
成功という結果を捨ててしまい、
心の満足のためにやるべきことをやる。
そのほうが、よっぽどスッキリと、
自然にやる気がわいてきます。
自分自身がすっきりと、
心が満足できること。
それを自分の目標にする。
さて、結果にこだわることなく、
満足できるがんばり方、
僕たちもはじめてみませんか?
そういうことが、
常にやる気を保てる、
秘訣になるんですよ。
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今回のポイント
★運命論でも自由意志論でもない!!
★満足できるがんばり方をしよう!!
≫(9)完璧主義は悪くない!
≪(7)うまくサボれ!
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