40代がやりたいことを見つけたい理由

こんにちは。

公認心理師の中越です。


やりたいことを見つけるカウンセリングで、ここ10年大きく変化したこと。

それは、30代半ばから40代半ばの相談者さんが増えたことです。


これが実はなかなか深い問題です。

その理由について、今回お話ししてみたいと思います。


というわけで今回は、

「40代がやりたいことを見つけたい理由」

スタートします!



やりたいことを見つけるのはアラフォーの課題になった



やりたいことを見つけるためのカウンセリングをはじめて、もう15年。

気づいたらずいぶんと長くやっています。


そのなかで、一番時代の変化を感じるのは、アラフォーの相談者さんが増えたこと。



10年くらい前までは、20代の相談者さんが多かったんです。


やりたいことを見つける。

それって20代の課題だったんです。


でも、今の時代、やりたいことを見つけるのは、40歳前後の課題になってます。


でも、これってよく考えたら、当然のことなんですよね。

僕自身も40代で、相談者さんの気持ちもよくわかります。



寿命が伸びて働く期間も延びた



まず一番わかりやすいのは、寿命が伸びたこと。


人生100年といわれる時代。

定年後も働く人がほとんどです。


定年後ずっと家にこもっているより、体が元気なうちは働きたい。

いや、むしろ、家にこもっていたら心身ともに不調になる。

だからこそ、体が動くうちは働きたい。



そして、定年後に働くのであれば、なにかやりがいある仕事をしたい。

そう思うのは、当然なことだと思います。


そういうのって、40代くらいになると意識しちゃうんですよね。

だって、自分の親や上司が、定年した姿を見るのですから。



人生の残り時間に気付かされる



また、アラフォーになると、人生の残り時間に気付かされます。


人生100年とはいえ、どれだけ健康に気を使っても、働くことができるのは80歳くらいまででしょう。

そうなると40歳って、ちょうど人生の半分が過ぎているのです。


「ああ、自分の人生も、もう折り返し地点か・・・」。

そう思うと、残りの人生をどう生きていくのか、考えざるを得ません。


「このままいくと、好きでもない仕事を、嫌々我慢するだけの人生になってしまう…。

自分の人生、本当にそれでいいんだろうか?

もしなにかやるのだとしたら、年齢的に今が最後のチャンスかも知れない…」


そう思って相談に来られる方は、本当に多いです。


20代から30代前半は、「いつやるの?今でしょ!」なわけです。


でも、40代以降は違います。


「こんなに人生が短いなんて思ってなかった。

今やらなかったら、本当におじいちゃんになってしまう!

私に残された時間は、思っているより少ない!」


ガチでそれを体感するわけです。


30代の老化とはまた違う、本格的な老いに気づいてしまいます。

白髪を染めたり軽い老眼が始まったり、老化のギアが違うのです。

同級生が生活習慣病になったりと、本格的な老いなんです。


そうなると、本気でやりたいことを見つけようと思うのは、やはり当然のことなのでしょう。



それになにより、若いときとは体感時間が違います。

アラフォーの1年なんて、思春期の1ヶ月くらいなんですよ。

だから体感時間では、本当に残された時間がないんです。



ライフスタイルの変化が、やりたいことを見つける年齢を変えた



また、昔は結婚して子供を持つことが、当たり前でした。


でも今の時代、本当に人それぞれになってきました。

結婚しない、子供をも作らない人も、当たり前の時代です。



正直なところ、30代くらいまでは、


「自分も結婚するかもしれない、子供を持つかもしれない。

そう思うと、できるだけ安定して高収入な仕事に就いていたい」


そう思ってしまいます。



でも、40代にさしかかる頃には、


「ああ、どうやら自分の人生には、結婚も子育てもないようだ。

自分一人生きていくだけなら、こんなに無理して働く必要はない。

これからは固定観念にとらわれず、やりたいことをやって生きていきたい。

自分一人生きていくだけなら、何をしたって生きていけるのだから」


そんなふうに考え方が変わってきます。

そう思って当然だよな~と思うし、それが正しいのだろうなと、個人的にも感じます。



家族の時間を大事にしたい男性が増えた



最後に、特にここ数年の変化なのですが、家族の時間を大事にしたい男性が、本当に多くなりました。


カウンセリングの中では、仕事に求める優先順位を決めることが多いです。


そのときに、


「今の仕事だと、家族との時間があまり取れないんです。

もっと家族との時間を大事にできる仕事がいいんです」


これが一番上に来る男性が、本当に増えました。


5年以上前は、これをいうのはやっぱり女性が多かったです。


これをいうと女性の方からは、

「うちの旦那は、そんなこと全然ない。

それは極めて稀なケースじゃない?」

と思われるかもしれません。


ところが、これをいう男性はほぼ90%以上がこう続けます。


「このことは、妻には話したことがありません。

そんなことをいったら、収入はどうするのと心配させるだけですから」


つまり、これを思っている男性も、心のなかで思っているだけ。

夫婦で話し合ったことがない人が、ほとんどなんです。


なので、実際のカウンセリングでは、それを奥さんに伝えるべきか、伝えるとしたらどのように伝えるのか。

そのあたりを一緒に考えていくことも多いです。


「男性が大黒柱であるべき」。

「男性も家庭を大事にするべき」。


こういう一世代前の価値観と、新しい価値観の中で、男性自身も揺れ動いているのでしょう。

ただ、それをなかなか口に出せないのが、男性らしいなとも思います。



40代で一気に全部やってくる時代



ここまで書いたことの多くが、30代半ばから40代半ばにやってきます。


もちろん人それぞれなのですが、どれか一つは必ずやってきます。

特に人生の残り時間について考えるのは、ほぼ全員だと思います。


しかも、大手ホワイト企業であっても、自分がどれくらい出世するかなんとなくわかる年齢。


さらにいうと、いまの40歳前後は、氷河期世代です。

年功序列で勝手に給料が上がっていく時代が終わったことを、一番痛感しているの世代です。


それを考えると、いまのアラフォーがやりたいことを見つけたいと思うのは、当然なのだと思います。


いまからでも、遅くはないんです。

いや、いまだからこそ、やりたいことを見つけたいんです。


だから、怖くても不安でもいい。

本気でやりたいと思えることに、目を向けてみませんか?







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■ 編集後記


運動不足が激しいです。さすがアラフォー。

1日10回でいいから、腹筋と背筋をしようと思います。

こんなときこそスモールステップです。





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