本当にやりたいことはやりたいけどやりたくないという心理



こんにちは。

公認心理師の中越です。



やりたいことを見つける心理カウンセリングをして、もう19年。

完全に独立開業して16年です。


そんな僕がずっと思っていたけれど、言葉にできなかったこと。


それは、

「本当にやりたいことって、やりたいのだけれどもやりたくない」

そういう両方の気持ちが必ず内在していることです。



たとえば、先日、僕は自分のカウンセリングを録画しました。

このコラムでほんの数行お願いを書いたら、なんと名乗り出てくれた人がいたのです。

(協力していただいたきんちゃんさん、本当にありがとうございます!!)


練習用のロールプレイとはいえ、僕も相談者さん役もガチでやりました。


カウンセリングって、これからカウンセリングを受ける人も、カウンセリングを学びたい人も、実際のカウンセリングを見たことがない人がほとんどです。

これだけメンタルヘルス、心のケアが大事といわれる時代でも、実際のカウンセリングを見たことがある人はほとんどいません。


実はカウンセラーの資格を持っている人でも、1時間のガチのカウンセリングを見たことがある人は、少数かもしれません。

資格団体によっては、ロールプレイ(実技練習)をしなかったり、ロールプレイをしても短時間のことが多いです。

またロールプレイをしても、台本ありでやるところも多いです。

ましてや、講師の先生が1時間ガチでやっているところを見れることは、ほとんどありません。


これって結構おかしな話で、大抵の習い事は先生が目の前で実演して教えてくれます。

華道でも書道でもヨガでも料理でも、実際に先生がやって見せてくれます。

それを見て生徒達は「なるほど。こうやったらいいのか!」と上達していきます。

お医者さんの手術などは、TVやYouTubeで一般人が見ることもできます。


なので、これから習い事をする人は、自分が学ぼうとしていることがどんなものか、ちゃんと理解することができます。

これから手術を受ける人も、手術ってどんなものなのか見ることができます。



でも、カウンセリングだけは一般の人の目に触れることはめったにありません。

見たとしてもドラマや映画、小説の中だけです。

それを考えると、なかなか実際のカウンセリングがどんなものか世の中に理解されないのも、当然かもしれません。


ただ、ここにはちゃんと理由があります。

心理カウンセリングは守秘義務が非常に厳しいお仕事。

誰だって自分の心の深いところには、人に知られたくない部分があります。

そして悩みや葛藤というのは、多くの場合、そういう人に知られたくないような内面の深い部分にあります。

いや、自分でも気づいていないような内面の深い部分にあることがほとんどです。


だからこそカウンセリングというのは、安易に録音、録画されることがなく、一般の人の目に触れることがありません。


これはこれでとても大事でとても正しいこと。

反論のしようがないほど正しいことです。

だから、実際のカウンセリングを見られないのは、当然なのです。


ただ、僕は実際のカウンセリングが見られない理由には、もう一つあると思います。


それは現役のカウンセラー、心理カウンセリングの講師達が、自分のカウンセリングを見られることを、怖れているからです。


何を隠そう僕自身もその一人です。



「いまからカウンセリングを実演しますから、しっかりと見ていてくださいね」

そういってカウンセリングが失敗するのは、どんなカウンセラーにとってもすごく怖いことです。


そしてカウンセリングというのは、どこまで行っても人間同士のやること。

成功率100%なんていうことは、絶対にありません。


相談者さんとの相性もあるし、その時の相談者さんのコンディションやタイミングもあります。

どれだけ熟練した優秀なカウンセラーでも、カウンセリングがうまく進まないことは、ちょくちょくあるのです。

天才的なサッカー選手でも、PKを外してしまうのと同じでしょう。

ガチのカウンセリングって、そういうものなのです。

そもそも、みなさんだって自分が仕事をしているところを録画されて、みんなに観察されるのは嫌ですよね。


実際、僕自身、自分のカウンセリングを録画してみんなに見られるのは、すごく嫌です。
いや、カウンセリングをしているところを人に見られること自体、かなり嫌です。


だって、カウンセリングなんて揚げ足取りやあら探しをしようと思えば、いくらでもできるのです。

だから、カウンセリングを人に見せるというのは、なんともリスクのある事なんです。


ただ、そういう気持ちがある一方で、

「ガチでやっているカウンセリングをYouTubeにアップしたら、絶対に多くの人の役に立つし、面白いだろうな~」

と思っていました。


なんというか、多くのカウンセラーがガチでやっているところを公開するようになれば、カウンセリング業界って変わると思うのです。

それってなんかすごく面白いよなというか、なんとなくワクワクするんです。


本当の意味でカウンセリングが世間一般の人に理解され、もっとたくさんの人がカウンセリングを受けるようになる。

そして、今は食べていけない業界といわれているカウンセリング業界で、食べていけるカウンセラーがもっと増えるようになる。

それだけでなく、カウンセリング業界全体の質もぐっと上がると思う。

それなんか、すごく面白そうというか、ワクワクするではありませんか。




「とはいえ自分がやるのはな~。

ちょっとリスクがありすぎるというか、怖すぎるよな~。

誰かやってくれないかな~。

でも、ほとんどの人はやらないだろうな~。

こういうときって、自分がやった方がいいのかな~。


誰もやっていないのなら、チャンスといえばチャンスだし…。

まあ、でも、誰もやらないくらいリスクがあるというか、勇気がいるよな~」


僕はずっとそんな気持ちで、何年も先延ばしにしてきました。

まさに、「やりたいのだけれども、やりたくない」状態だったのです。


なので、先日、このコラムで募集をかけたときも、ほんの2~3行しか書きませんでした。
心のどこかで、誰も応募してこなければいいのにという気持ちもありました。

逃げの気持ちがあったのです。


そして、

「正直、YouTubeに顔出しで出てくれる人なんて、まずいないだろう」

と思っていました。


誰も名乗り出てこないだろうと思っていたから、募集をかけられたのでしょう。

どこかで自分を防衛していたのだと思います。


ところが、たった数日できんちゃんさんから、「カウンセリングのロールプレイの相談者役をやりたい」とメールが来ました。


「え?マジかよ!?」

僕の心臓が、大きくドクンと鳴りました。

正直、バックレてやろうかという気持ちが、一瞬、心をよぎりました。


でも、さすがにそんな失礼なことはできません。

だって、こっちから募集をかけたのですから。


とりあえず一晩寝て考えることにしました。

次の日にメールの返信を書きました。

緊張のあまり、すごく短いメールになりました。


でも、送信ボタンを押した直後から、僕の覚悟が決まりました。

「よし!やろう!!

どうしてもうまくいかなかったら、ネットにアップしなかったらいいんだし!!

とりあえず、全力でできるところまでやってみよう!!」


ドクンと鳴った心臓に、火がともりました。

ある意味、きんちゃんさんが勇気を出して手を挙げてくれたから、僕も勇気を出せたのだと思います。

そういう意味でも、本当にきんちゃんさんには感謝です。


そして、ちゃんとカウンセリングは録画できて、いま編集作業をしているところです。

いいカウンセリングが録画できたと思っています。

もうちょっとで公開できると思います。


みなさん、そしてなによりきんちゃんさん、楽しみにしていてください!


でも、う~ん…。

これを書いているいまも、編集作業に時間ばかりかけて、公開を先延ばしにしたい気持ちが、どこかにあるように思います。


やっぱり、「やりたいのだけれども、やりたくない」。

どうしてもそんな心境になってしまいます。


思い返してみれば、僕自身がカウンセラーというやりたいことを見つけるときも、全く同じような心境でした。


「カウンセラーというやりたいことへ、一歩動き出したい気持ちもあるけれど、それと同じくらい、動き出したくない気持ちもある…」


それからいままでの19年、同じ気持ちの繰り返しでした。


はじめて自分のホームページを作るとき。

はじめてブログ、メルマガを書いたとき。

はじめて無料カウンセリングをしたとき。

はじめて有料カウンセリングをしたとき。

はじめて本を出版することになったとき。

はじめて人前で話す仕事をもらったとき。

はじめてカウンセリング教室を開くとき。



どれもすべて、

「やりたいのだけれども、やりたくない」。

そんな心境になっていました。


本当のどころどれも、逃げて迷って先延ばしをして、2~3年経ってやりはじめました。

スッと行動できたことなど、一度もありません。

どれだけ心の勉強をしても、そういうところは変わりません。


でも、そもそも考えてみれば、本当にやりたいことがわからなくなるときって、

「自分の本当にやりたいことに、リスクがともなっているとき」

なのです。


たとえば、自分の本当にやりたいことが、「今日のお昼ご飯は唐揚げ弁当を食べる」であれば、何も悩むことはありません。


そこには何のリスクもないのですから、何も迷うことなく自分のやりたいことがわかるでしょう。


でも、仕事、いや、人生における本当にやりたいことは、ほとんどの場合リスクをともないます。


「好きな人に告白をしたい」

「海外で働いて生活をしたい」

「絵を描くことを仕事にしたい」

「カウンセラーとして働きたい」


どれも失敗したら精神的ダメージの大きなリスキーなことばかり。

だから僕たち人間は、自分のやりたいことがわからなくなってしまいます。

いや、正確には、自分で自分のやりたいことを、なかったことにしてしまうのです。



でも、リスクのない本当にやりたいことなど、存在しません。

だって、なにか新しい道に進もうとすることは変化であり、変化は今までとは違う体験をするということ。

それは生き方、働き方を変えるということです。


リスクのないやりたいことを見つけようとすると、まるで出口のない迷路に迷い込んだかのように、人生の迷子になってしまうのです。


もし、あなたがいま、本当にやりたいことがわからないと悩んでいるのなら。

「自分にとって、やりたいのだけれども、リスクがあるからやりたくないことってなんだろう?」

そう問いかけてみてください。


案外、身近なところに答えがあるのかもしれませんよ。



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■ 編集後記


ダイエット企画 31週目


スタート70キロ。

で、今日の朝、61,5キロ!


何にも変化がありません。

というかもう痩せなくてもいいような気がしてきました。


ちょっと運動不足なので、久しぶりにスクワットをしようかな~。

あとなんとなく頬がたるんできたというか、年齢でしょうか?

うん、年齢ですね。43歳ですから。

ニパニパ運動って本当に効果あるのかな~。


ダイエットを止めて、スクワットとニパニパ運動記録にしようかな。





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