□面接に受かるには…?
「新卒で就職した会社を、
たった半年で辞めてしまいました…。
新しい会社に就職したいのですが、
いくら面接を受けても受かりません。
志望動機もうまくこたえられないし、
少しでも早く就職するために、
やりたいことを見つけたいのですが…。」
こんな相談をいただくことが、
夏が近づいてくるとよくあります。
3年で若者が会社を辞めることが、
最近は珍しいことではなくなりました。
とはいえ自分自身が無職だと、
早く就職しなければと気持ちはあせります。
「このまま履歴書に空白期間ができて、
余計に就職できなくなったらどうしよう…。」
このタイプの人の頭の中は、
早く就職したいという気持ちでいっぱい。
にもかかわらず、
なかなか面接に受からないと、
「自分が面接に受からないのは、
やりたいことがわからないせいで、
志望動機をはっきりいえないからだ。
でも志望動機なんて思い浮かばないし、
やっぱりやりたいことを見つけないと、
就職もできないのかな…。」
なんて思ってしまいます。
「働く環境さえよければ、
どんな仕事だってかまわない。
とにかく早く就職したい。」
本音ではそう思っていても、
人材紹介会社の人には怒られそうで、
とてもそんなことは言えません。
でも、僕のカウンセリングでは、
相談者に本音で話してもらうことを、
一番大切なことと考えています。
だから、なるべく本音を話しやすいよう、
配慮してカウンセリングをしています。
すると相談者は言います。
「本当のことをいうと、
好きを仕事にするというよりも、
安定した働きやすい会社で、
じっくりと長く勤めたいんです。」
やりたいことを見つけることは、
好きなことを仕事にすること。
それは正直なところ、
まだまだ社会の少数派です。
それは普通の人とは、
少し違った生き方をすること。
それが自分らしく生きる、
ということなのだと思います。
でも、みんながみんな、
「好きを仕事にせねばならない…!」、
というわけではありません。
「好きを仕事にするなんて、
そんなしんどい働き方はイヤ。
安定した働きやすい会社で、
じっくりと長く勤めたい…。」
それが自分の正直な気持ちなら、
安定した働きやすい会社で働いたほうが、
ずっと自分らしい生き方なのだと思います。
カウンセリングの中でそこに気づくと、
頭の中のもやもやが消えたためか、
急にたくさん面接を受け始める人もいます。
就職が決まらない人の一番の問題は、
頭の中で考えてばっかりで、
面接を受けにいく回数が極端に少ないこと。
全部が全部ではありませんが、
たくさん面接を受けるようになれば、
問題が解決するケースもよくあります。
「志望動機のために、
やりたいことを見つけないと…。」
その気持ちは、
とてもよくわかります。
僕も始めて会社を辞めたとき、
まったく同じように悩みましたから。
でも僕はいつも思います。
面接で志望動機を聞くなんて、
本当に意味があるのでしょうか?
企業の人事担当者や面接官も、
自分たちが就職活動をしたとき、
志望動機を無理やり考えたはず。
面接官だってそこまで真剣に、
志望動機の内容なんて、
気にしていないはずなんです。
だとしたらその面接官が見ているのは、
たとえ無理やり考えた志望動機であっても、
矛盾や無理のない話の内容や、
落ち着いて堂々と話をできるかどうかのはず。
僕たちはまったく知らない人のお葬式でも、
「まことにご愁傷さまでございます。
心からお悔やみ申し上げます。」
と相手の気持ちを配慮していいます。
知らない人のお葬式だからって、
「僕は故人と面識ないのですが、
上司に言われてやってきました。
まあ亡くなったのは残念ですね。」
なんていう人はいません。
知らない人のお葬式だからって、
そんなことをいうマナーの悪い人には、
自分の会社にいて欲しくなくて当然。
まったく同じように志望動機も、
「いや~、安定した大企業で働きたいんで…。」、
それではあまりにも常識をわかっていない。
そんなことをいうマナーの悪い人には、
自分の会社にいて欲しくなくて当然。
正直すぎるのは、
マナーが悪いこともある。
それは大人としての、
マナーなのだと思います。
面接で本当に見られているのは、
もっともらしい志望動機をいえるかどうか。
だってそれも一つのマナーですから。
そしてそのことは、
社会でうまくやっていくための、
処世術を持ってるかを見ている。
そう考えるが自然だと思います。
「志望動機が見つからない…!」、
というタイプの人達の一番の問題は、
志望動機が見つからないからといって、
ほとんど面接を受けにいかないこと。
「やりたいことを見つけなければ、
志望動機を答えられない…!」、
と部屋の中でもんもんと悩んでも、
絶対に答えは見つかりません。
だってあなたが見つけたいのは、
好きを仕事にすることではなく、
働きやすい仕事環境なのだから。
志望動機なんて無理やりでもいい。
一つでも多く面接を受けたほうが、
早く就職が決まるのではないでしょうか?
あなたの就職活動、応援しています。
今回のポイント
★本当は働きやすき環境なら何でもいい!
★志望動機よりも処世術を見られている!
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■7 編集後記
今日から母が入院することになりました。
たいした病気ではないらしいのですが、
やっぱりちょっと心配です…(ー_ー)
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