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やりたいことに対して相反する気持ちが二つある
こんにちは。
公認心理師の中越です。
「やりたいことを見つけたいけど、そういうのって特別じゃないですか。
だから、普通の仕事の方がいいかなって、怖くなるんです…」
こういう相談、とても多いです。
こういうとき、相談者さんの心の中は、心理学で両価性と呼ばれる状態になっています。
この両価性を乗り越えることが、やりたいことを見つけるヒントになってます。
というわけで今回は、
「やりたいことを仕事にするか普通の仕事にするか悩む」
スタートです!
いろんな気持ちがあるのは当然
「やりたいことを見つけて、それを仕事にできたらって思うんです。
でも、それってかなり特別なケースかなって思うんですよ。
だったら、普通の仕事にしておいた方がいいかなとも思うんです。
でも、結局、同じような職種に転職しても、また嫌になるかなって…。
じゃあ、やっぱりやりたいことを見つけるしかないかなって。
自分で考えていても、こうやって堂々巡りになってしまうんです。
もう、こんなふうに悩む程度の気持ちなら、本気でやりたいことを仕事にしたいなんて思ってないのかなって…。
こういうときって、どうしたらいいんですかね…?」
こういう相談者さん、とても多いです。
やりたいことを見つけてそれを仕事にしたい。
でも、同時に普通の仕事にしといた方がいいかなとも思っちゃう。
そうやって自分の気持ちが揺れ動くことで、
「自分には軸がないからダメなんだ…」
「自分に自信がないからダメなんだ…」
とよけいに落ち込んでしまいます。
でも、本当に気持ちが揺れ動くことって、ダメなことなんでしょうか?
むしろ、僕たちの日常生活は、気持ちが揺れ動いてることがほとんどです。
「ダイエットしたいけれど、運動はしたくないな~」
「今の恋人と別れたい。でも、やっぱりさみしい…」
「お酒をやめたい。ただ、食後のビールがないと…」
僕たちはこういうことに、あらゆる場面で出会います。
こういうとき人間は、
「どちらかが本物の気持ちで、どちらかは建前(ウソ)の言葉である」
そう白黒をつけたくなります。
いわゆる、
「その程度の気持ちだったら、本気じゃないのよ…!」
というやつですね。
でも、どちらかが本物でもう一方はウソ。
人間の気持ちって、そんな単純な物でしょうか?
心理学では両価性といって、
「一つの物事に対して複数の感情が存在する」
というふうに考えます。
つまり、どちらも本物の気持ちなんですよね。
さきほどの、
「ダイエットしたいけれど、運動はしたくないな~」
「今の恋人と別れたい。でも、やっぱりさみしい…」
「お酒をやめたい。ただ、食後のビールがないと…」
こういう気持ち。
どちらかが本物で、どちらかがウソなんて、そんなことありません。
人間の心の中に、二つの気持ちが両存していることは、とてもありふれたことなんです。
だから、
「やりたいことを見つけて、それを仕事にしたい。
でも、普通の仕事にしといた方がいいのかなって悩んでしまう」
これもどちらかが本当で、どちらかがウソなんて思う必要はありません。
その両方の気持ち、どちらも本物だからこそ、僕たち人間は悩むのです。
なので、
「その程度の気持ちなら、本気じゃないのよ…!」
こんなことをいわれたとしても、スルーした方がいいのです。
両価性は変化の前触れ
そして、動機づけ面接という心理療法では、両価的になっていることは、変わることに一歩近づいていると考えます。
考えてみれば最初は誰しも、
「まったく変わる必要なんてないよ」
「そんなのめんどくさいだけじゃん」
そう思っていた時期があるのですから、
「変わるべきか、変わらないでいるべきか…」
そう悩みはじめている時点で、すでに変わりはじめているんですね。
だからこそ、悩み始めたということ自体、もうすでに変わりはじめているんです。
今までと違う選択肢を選んでいく
そして、この両価性を抜け出すためには、一つの方向を選んで動き続けるしかありません。
そのとき選ぶべき選択肢は、「現状から変わる選択肢」なのではないでしょうか。
だって、今までと同じ選択肢を選んでいたら、今までと同じ結果になって当然ですから。
現状に問題があって、変わりたいからこそ僕たちは悩んでいるんです。
そのためには、まず自分が選ぶべき選択肢を変えなければいけません。
「興味ある習い事をはじめてみる」
「趣味でいいからやりたいことをやる」
「まずは資格の資料請求だけする」
いきなり仕事にしようとすると、誰だって怖くて足がすくんでしまう。
だから、小さな小さなことでいいから、ほんの少し選択肢を変えてみる。
こうやって選択肢を変えていくことが、働き方を変えることにつながります。
それはやがて、大きな生き方の転換となっていきます。
そして、やりたいことを仕事にすることへつながっていくんですよ。
本当に、小さな小さなことでいいんです。
ちょっとだけ日々の選択肢を、変化ある方へ変えてみませんか。
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今回のやりたいことの見つけ方ポイント
★相反する気持ちがあって全然OK!!★少しずつ変化の選択肢を増やしていこう!!
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■ 編集後記
僕はどうやら、メロンパンが大好きらしい。
気づいたら、メロンパンばかり食べてます。
かといって、遠いパン屋さんまで買いに行くほどではないけれど、とりあえずパン屋さんに入ると、いつもメロンパンを買ってます。
メロンパン巡りを趣味にしてみようかな~。
そしたら、10年後くらいに、年間1000個メロンパンを食べる男として、マツコの知らない世界にでてるかもしれません。