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やりたいことでもお金の不安がある


こんにちは。

カウンセラーの中越です。



「本当はやりたいことがある。


 でも、

 それだと収入が不安…。


 最低限、

 これくらい収入がなければ…。


 そう考えるとやっぱり、

 別の仕事を選ぶべきかな…」



仕事選びとお金の関係は、

どれだけ綺麗事をいっても、

切り離せない関係です。



とはいえ、


「たくさん収入があることが、

 なによりも一番大切。


 仕事にやりがいなんて、

 甘えた考え方なのよ…!」


それもまた極端です。



やりたいこととお金に、

どう折り合いをつけるか?



それを考えるためには、

さらにもう一段、

深く考える必要があります。



それを考える方法を、

今回はお話しします。



というわけで今回は、

本当にやりたい仕事とお金の不安

スタートします!!






認知のゆがみが悩みを作る




「私くらいの年齢だと、

 これくらい年収がなければ…」


「お金を考えると、

 この仕事を選ぶべきなのか…」



仕事を考えるときに、

誰もがこう考えますよね。



僕たちは必ずなにかしら、


「こうでなければならない」

「こうであるべきはずだ」


そういう考えを持ってます。



「平均年収以上であるべき…!」

「お金がないと必ず不幸だ…!」

「好きを仕事になんて甘い…!」



でも、その考え方が、

あまりに極端になると、

生きづらくなります。




心理学の論理療法では、

イラショナル・ビリーフといい、


「論理的な思考ではない、

 間違った考え方が、

 人間に悩みをもたらす」


というふうに考えます。



たしかに、

人生なんて考え方一つ。



どんな状況であっても、

その人の考え方次第で、

幸せにも不幸にもなる。



「お金なんて、

 なんとかなるものよ」


「収入が少なくても、

 やりがいがある仕事の方が、

 微笑んで生きていけるわ」


そう考えることができれば、

好きなことを仕事にしやすい。

なんか幸せに生きられそう。



だったら、

考え方を変えればいい。

たったそれだけのこと…。



でも、認知は簡単に変わらない



しかし…!

しかしですよ…!





その考え方を変えるのが、

いかに難しいことでしょう。



そもそも、


「やっぱりお金が大事。

 お金がないと不安だもの」


人間、そう思って当然。



なんだかんだいって、

僕たちは貨幣経済の中で、

生きているのですから。



お金はある意味、生命線。



お金に対する不安は、

強くなって当然なのです。



そんな僕たち、

お金の不安を抱える人間が、


「あなたみたいな人には、

 論理療法が必要ね。


 お金に対するとらわれから、

 もっと抜け出すべきよ。


 お金に対する考え方を、

 チェンジしなきゃね」


なんていわれたとしたら

必ずイラッとします。



僕の場合だと、

「はあ、そうですね~」

とその場では思っても、

後で必ずイラッとします。




だって、

それって遠回しに、


「あなたの考え方が、

 間違えているのよ。


 私が正しい人生論を、

 教えてあげようか?」


と上から目線で、

いわれてるのと同じです。



そんなことをいわれたら、


「あなたなんかに、

 私の何がわかるのよ!


 あんたは余裕があるから、

 そう言えるだけよ!」


とイラッとされて当然。



この辺は論理療法にとって、

とても難しいところです。


他人の考え方を、

修正してあげようなんて、

よけいなお節介になるだけ。



あくまで悩んでいる本人が、


「自分で自分の考え方を

 変えたいと思ったとき」、


そういう時に使うもの。



だから、

考え方を変えろなんて、

実際あまり役に立ちません。



深い信頼関係ができて、

やっと役に立つ物です。




働き方に論理的な正解などない




しかも、

ここからさらに重要。



そもそも

もう少し深く考えてみると、


「何が一番正しくて、

 論理的な考え方なのか?」


そんなことは、

簡単に答えが出ません。



特に、


「お金とやりがい。

 自分にとって、

 どちらが大事か?」


こういう問題の場合、

白黒はっきり答えが出ない。



どちらも大事としか、

答えようがなかったりする。



もはや論理を超えて、

自分の主観としてしか、

答えなど出せないのです。




論理でなく主観で考える



だから論理にとらわれず、

もっと深く考えてみて欲しい。



働くことをもう一段深く、


「自分にとって、

 何が貧しい働き方であり、

 何が豊かな働き方なのか?」


そこを考えてみて欲しい。




それでもやっぱり、

すぐには答えは出ません。



答えはみんな違う。



だから、

僕たち大人であっても、

たどたどしく考えるしかない。



表面上では、

やりがいある仕事が、

豊かな働き方だと思う。



でも、心の奥底では、

それなりの収入がないのが、

怖くて怖くてたまらない…。



どう拭いさろうにも、

シミついたインクのように、

お金の不安は決して消えない。



そこには、


「なんとなく将来が不安…」

「老後はどうなるんだろう」

「せめて人並みの生活を…」


漠然とした不安や、

他人と比べる気持ちなど、

いろんな迷いがあるからです。



そこまで考えた上で、

「やっぱりお金が大事!」

それも正しい答えだと思う。



そう思うからには、

それなりの背景があるはず。


その人なりの過去があり、

その答えを出したのですから。




誰もが悩みながら前に進む




実のところ、

いまだに僕自身も、

確信めいた答えは出ません。




「何が幸せな働き方か?」



僕自身もそれを迷う一人。

決して例外ではありません。



「カウンセラーなんかで、

 食べていけるんだろうか…?」


「独立なんてしてしまって、

 今は若いからいいけども、

 老後はどうなるんだろう…」



そう不安になってしまい、

悩むことがありました。



いや、

もっと正直にいうと、

今でもそういう悩みは消えない。



「僕は自営業なんだから、

 何かあったときのために、

 人より多く稼ぐべき…。


 僕が怪我や病気をしたら、

 すぐに潰れてしまう。


 一度、潰れてしまったら、

 ゼロからなんてとても無理。



 僕たち自営業は不安定。

 カウンセラーは不安定。



 だから、

 もっとたくさん稼いで、

 たくさん貯金しないと…」



今でもそう思って、

急に怖くなったりします。



僕もいい年齢になり、

結婚もして親も老いると、

よけいに不安になります。



そして不安に駆られると、


「もっとたくさん稼いで、

 もっと利益を考えるべき…?」


「たくさん稼ぐために、

 カウンセリングの方向性も、

 集客しやすいように変更…?」


「もう現場に立つのは辞めて、

 経営者として立ち回るべき…?」


そんな迷いが出てきます。



そのたびに僕も考えます。



「僕にとって、

 何が貧しい働き方であり、

 何を豊かな働き方なのか?」



しばらく冷静になって、

落ち着いて考えてみます。


「やっとのことで、

 好きなことを仕事にしたのに、

 カウンセラーになったのに。


 こんなところで、

 お金のために無理をしても、

 結局、何も幸せじゃない。



 それに、

 せっかく自営業なのに、

 売り上げ目標なんておかしい。



 僕は、

 カウンセリングをしたくて、

 カウンセラーになったんだ。



 営業目標を追うのなら、

 営業マンでよかったんだから。


 今のところ、

 好きなことを自営業で、

 ギリギリやっていけている。


 もうこれで十分に、

 豊かな働き方じゃないか」


と考え直します。



わざわざ好きを仕事にして、

売り上げばかり考えるのは、

僕にとって不幸なこと。



それは僕にとっては、

幸せな働き方ではありません。



それでも僕にとって、

お金の不安はとても大きく、

実は週1くらいで不安になる。



そのたびにまた考え直す。

冷静になればまた同じ答え。



多いときは毎日不安になる。

そのたびに毎日考え直す。



そして、

いつも同じ答えにたどり着く。

何度も何度もその繰り返し。



それでもお金の不安は強く、

何度も何度も考え直します。




少なめに計算をして、

週1で不安になるとすると、

月に4回不安になる計算。



すると、

1年で48回不安になる。



僕は25歳の時に、


「カウンセラーになりたいけど、

 そんなので食べていけるの?」


と不安になりました。



そして僕は今月で40歳。



つまり15年ほど、

不安と戦い続けています。



1年で48回×15年。

720回、不安で迷いました。



そして今のところ、

720回、同じ答えです。


「まあ、今みたいに、

 ぼちぼちの収入でいいから、

 僕はカウンセラーがいい」


自分の心の中で、

そんな答えにたどり着くと、

自然とほほえんでいます。



来年も再来年も、

僕はきっと同じように、

不安になることでしょう。



そして同じように、


「まあ、今みたいに、

 ぼちぼちの収入でいいから、

 僕はカウンセラーがいい」


そんな答えになるでしょう。

そしてそのたびに、

また微笑んでいることでしょう。




人間は論理でなく感情の生き物



正直にいって、

お金の不安、生活の不安、

そして老後の不安。



そういう不安はとても強く、

とても冷静に論理的になんて、

考えられるものじゃない。



僕だって例外じゃない。

その不安から抜け出せない。

悟りなんて開けません。



今日、

冷静に落ち着いて考えても、

明日になるとまた不安。



人間の論理的思考なんて、

その程度のものだと思う。



だって、僕たち人間は、

感情の生き物なのだから。



だから、

何度も何度も考えて欲しい。



「僕たちにとって、

 何が貧しい人生であり、

 何を豊かな人生と思うのか?」



迷ってもいいのです。

不安なままでいいのです。



論理的思考で、

スパッと答えが出るなんて、

そんな器用に生きられない。



それが僕たち人間です。



お金もやりがいも、

どちらも大事です。



そのうえで、

今の自分にとっては、

どちらが幸せに感じるか?



不安で見えにくいけれど、

焦らず自分の心に問いかければ、

きっと答えが見えるはず。



何度も迷って、

何度も考えたらいいのですね。





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